Google AI Studio から Vertex AI への移行

Gemini API アプリケーションが成熟するにつれて、生成 AI アプリケーションとソリューションをエンドツーエンドで構築してデプロイするための、より広範なプラットフォームが必要になることがあります。Vertex AI は、アプリ開発の初期段階からアプリのデプロイ、アプリのホスティング、複雑なデータの大規模な管理まで、デベロッパーが生成 AI の力を活用できるツールの包括的なエコシステムを提供します。

Vertex AI を使用すると、一連の Machine Learning Operations(MLOps)ツールにアクセスして、効率と信頼性を高めるために AI モデルの使用、デプロイ、モニタリングを合理化できます。さらに、データベース、開発運用(DevOps)ツール、ロギング、モニタリング、IAM とのインテグレーションにより、生成 AI のライフサイクル全体を包括的に管理できます。

Gemini API 単独で使用する場合と Vertex AI で使用する場合の違い

次の表は、Gemini API と Vertex AI の主な違いをまとめたものです。これは、ユースケースに適したオプションを判断する際に役立ちます。

機能 Gemini API Vertex AI
エンドポイント名 generativelanguage.googleapis.com aiplatform.googleapis.com
登録 Google アカウント Google Cloud アカウント(利用規約の同意と課金)
認証 API キー Google Cloud サービス アカウント
ユーザー インターフェース プレイグラウンド Google AI Studio Vertex AI Studio
API と SDK サーバーおよびモバイル/ウェブ クライアント SDK
  • サーバー: Python、Node.js、Go、Dart、ABAP
  • モバイル/ウェブ クライアント(Firebase AI Logic 経由): Android(Kotlin/Java)、Swift、ウェブ、Flutter、Unity
サーバーおよびモバイル/ウェブ クライアント SDK
  • サーバー: Python、Node.js、Go、Java、ABAP
  • モバイル/ウェブ クライアント(Firebase AI Logic 経由): Android(Kotlin/Java)、Swift、ウェブ、Flutter、Unity
API と SDK の無料使用 〇(該当する場合 新規ユーザー向けの $300 Google Cloud クレジット
割り当て(1 分あたりのリクエスト数) モデルとお支払いプランによって異なります(詳細情報をご覧ください)。 モデルとリージョンによって異なります(詳細情報をご覧ください)
エンタープライズ サポート いいえ
  • 顧客の暗号鍵
  • Virtual Private Cloud
  • データ所在地
  • アクセスの透明性
  • アプリケーション ホスティング用のスケーラブルなインフラストラクチャ
  • データベースとデータ ストレージ
MLOps いいえ Vertex AI での完全な MLOps(例: モデル評価、Model Monitoring、Model Registry)

移行手順

以降のセクションでは、Gemini API コードを Vertex AI に移行するために必要な手順について説明します。これらの手順では、Google AI Studio のプロンプト データが Google ドライブに保存されていることを前提としています。

Vertex AI に移行する場合:

  • 既存の Google Cloud プロジェクト(Gemini API キーの生成に使用したプロジェクト)を使用することも、新しい Google Cloud プロジェクトを作成することもできます。
  • サポートされているリージョンは、Gemini API と Vertex AI で異なる場合があります。 Google Cloudの生成 AI でサポートされているリージョンのリストをご覧ください。
  • Google AI Studio で作成したモデルは、Vertex AI で再トレーニングする必要があります。

1. プロンプトを Vertex AI Studio に移行する

Google AI Studio のプロンプト データは、Google ドライブ フォルダに保存されます。このセクションでは、プロンプトを Vertex AI Studio に移行する方法について説明します。

  1. Google ドライブを開きます。
  2. プロンプトが保存されている AI_Studio フォルダに移動します。 Google ドライブでのプロンプトの場所
  3. プロンプトを Google ドライブからローカル ディレクトリにダウンロードします。

  4. Google Cloud コンソールで Vertex AI Studio を開きます。

  5. [Vertex AI] メニューで、[最近使用したアイテム > すべて表示] をクリックして、[プロンプト管理] メニューを開きます。

  6. [プロンプトのインポート] をクリックします。

  7. [プロンプト ファイル] フィールドの横にある [参照] をクリックし、ローカル ディレクトリからプロンプトを選択します。

    プロンプトを一括でアップロードするには、プロンプトを手動で 1 つの JSON ファイルに結合する必要があります。

  8. [アップロード] をクリックします。

2. Vertex AI Studio にトレーニング データをアップロードする

トレーニング データを Vertex AI に移行するには、Cloud Storage バケットにデータをアップロードする必要があります。詳細については、チューニングの概要 をご覧ください。

3. 使用していない API キーを削除する

Gemini Developer API で Gemini API キーを使用する必要がなくなった場合は、セキュリティのベスト プラクティスに従ってキーを削除します。

API キーを削除するには:

  1. Google Cloud API の認証情報ページを開きます。

  2. 削除する API キーを見つけて、[操作] アイコンをクリックします。

  3. [API キーを削除] を選択します。

  4. [認証情報の削除] モーダルで、[削除] を選択します。

    API キーの削除が反映されるまでには数分かかることがあります。削除が反映されると、以降その API キーを使ったトラフィックはすべて拒否されます。

次のステップ