ユースケース: 材料探索を加速化させる

Gemini Enterprise を使用すると、マテリアルのプロパティをクエリしたり、仮説的な組成のプロパティを予測できます。

サンプル プロンプト

チャット ボックスに次のようなプロンプトを入力します。

I'm looking for a new alloy. I need it to be lightweight, have a strength of
[YIELD STRENGTH], and withstand temperatures up to [TEMPERATURE].

出力例

このプロンプトに対して、Gemini Enterprise は次のような出力を生成します。

800°C に耐え、1,000 MPa を超える強度を持つ軽量合金を見つけるのは難しい作業ですが、これは通常は、航空宇宙などの高性能分野で使用されるマテリアルとなります。こちらが最も有望な候補です。

1. ニッケル基超合金

これらは、高温での用途の業界標準です。

  • 性能: インコネルやニモニックなどの合金は、700°C を超える温度でも優れた強度と安定性を示します。
  • トレードオフ: 密度が高く、軽量とは見なされません。

2. チタンアルミナイド(TiAl)合金

これらの金属間化合物合金は、ニーズに合わせて優れた特性のバランスを実現します。

  • 性能: 超合金よりもはるかに軽量でありながら、800°C までの温度で優れた強度と性能を維持します。
  • 考慮事項: 室温で脆くなるため、製造過程が複雑になります。

3. 高エントロピー合金(HEA)

HEA は、複数の元素を高濃度で混合して作られた、材料科学の新しいフロンティアです。

  • 性能: 特定の耐火性 HEA は、極端な温度(1,000°C を超える温度でも)で比類のない強度を示します。
  • 考慮事項: これは新しい分野であるため、これらのマテリアルはまだ広い用途で利用可能ではなく、標準化もされていません。

これらのオプションを比較する際の参考として、概要を以下に示します。

合金クラス 主なメリット 考慮すべきポイント
ニッケル基超合金 優れた高温強度と実績のある信頼性。 密度が高い(軽量ではない)。
チタンアルミナイド(TiAl) 低密度と高温強度のバランスが優れています。 延性が低く、加工が難しい場合があります。
高エントロピー合金(HEA) 非常に高い温度での優れた強度と最先端のパフォーマンス。 新しい素材クラスで、サプライ チェーンの確立が十分ではありません。