Vertex AI Agent Engine セッションでは、ユーザーとエージェント間のやり取りの履歴が保持されます。セッションは、長期記憶と会話のコンテキストの明確なソースを提供します。
Vertex AI Agent Engine セッションを使用するには、次の方法があります。
Agent Development Kit: Agent Development Kit(ADK)エージェントを Vertex AI Agent Engine にデプロイすると、セッション管理が自動的に処理されます。
API 呼び出し: ADK エージェントを使用してセッションを管理しない場合は、Vertex AI Agent Engine Sessions に直接 API 呼び出しを行うことができます。
基本コンセプト
セッション: セッションは、ユーザーとエージェント システム間の一つの会話の流れにおけるメッセージとアクション(イベント)の時系列を表します。
イベント: イベントには、会話の内容のほか、関数呼び出しなどのエージェントが実行したアクションが保存されます。
状態: 状態は、現在の会話中のみに関連する一時データを保持します。
記憶: 特定のユーザーの複数のセッションでアクセスできるパーソナライズされた情報です。エージェントは記憶を使用してユーザーへの回答をパーソナライズし、セッション間の継続性を確保できます。
コア機能
Vertex AI Agent Engine セッションの主な機能は次のとおりです。
新しい会話を開始する: ユーザーがエージェントとのやり取りを開始したときに、新しいセッションを作成します。
既存の会話を再開する: 特定のセッションを取得して、エージェントが一時停止した会話を再開できるようにします。
進行状況の保存: セッションの履歴に新しいインタラクション(イベント)を追加して、セッションを更新します。
会話のリスト: 特定のユーザーとアプリケーションのアクティブなセッション スレッドを見つけられます。
クリーンアップ: 会話が終了したときや不要になったときに、セッション オブジェクトとそれに関連付けられたデータを削除します。